映画「cure」を観た話。

ばちぼこ本編の話をしています。観てから読んで欲しい気持ちもありまする。

また、映画の批評ではなく、感想もしくは心の声の文字起こしですので、それもまたご注意を。


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「cure」を観た理由

2024/09/21放送の「おと、をかし」で黒沢清監督がゲストで登場されました。

Cloudを公開初日に観に行く予定にしていましたが、「せっかくならおふたりの話を聴いてから、観に行きたいな」と思い、映画を観に行くのを先延ばしにして、先にラジオを聴くことにしました。

川上洋平さんが黒沢監督のことをお好きであることは前情報で軽く知っていましたが、そのきっかけとなった映画としてラジオ内で紹介されたのが、この映画「cure」でした。

1997年に公開された映画ってことは、同い年ってコト...?!タメじゃん。

洋平さんがジャパニーズホラーの虜になるきっかけとなった映画とお話されたのに対して、黒沢監督が「親戚にどうしてもって頼まれて、この映画の鑑賞券を送って観てもらったら、全然怖くなかった、と言われた」とお話されていました。

 

えーーー気になる!!!!!自分はどっち派なんだろ!!!!!!!!

と思い、Cloudを観に行く前に視聴しました。

 

 

初見の感想。

・初手、血だらけのシーンと軽やかなピアノの対比、不穏。というか、ありとあらゆる音が不穏と不快さを助長させてる。やなASMR。

・海で声掛けてきた見知らぬ人、家に入れるなよ。

・自然な動作で発砲すな。

・高部さん(刑事さん)も佐久間さん(心理学者)も一人で間宮さんに会うなよ。というか、捜査の時に一人行動するなよ。

・女医さん、暗示掛かりやす過ぎない?そんなもん??

メスマー、ちょっと気になる。本読みたい。

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・間宮さんは何で高部さんが見た幻覚が「妻が自殺する」だと当てられたんだろう。もしかして、(若い刑事さんから聞き出した話を基にだけど)無意識の願望を読み解く能力が高いんかな。

・毎日仕事が終わって家に帰って来て洗濯機が空回りしてたら、鬱なる。

・2回目のクリーニング屋さんのシーンについて、まだ理解できてない。1回目の時、服預けてなかった?

・1回目のレストランのシーン、絶対働き過ぎで体調ぶっこわれてるのかなと思ったけど、2回目はちゃんとご飯食べられていたので、仕事も生活も落ち着いたってことなんかな。

最後のレストランの店員さんのことが心配だよ、私は。

・最初の妻の診療シーンの意味が最後まで見ても理解できてない。

 

世の考察や感想を読んでの感想。

・謎のⅩ人形と思っていたけど、猿のミイラらしい。あの生きてる猿で作ってんのかね?

・「代数」を用いた省略法。今回だと「洗濯機が空」という描写は一度しかないにも関わらず、音だけだったり高部さんの少しの動きでも観客は「空回し」だと認識できる。確かに。

・捜査会議のシーンで雨の落ちる音がしていたらしい。えっ、催眠かけようとしてます??

・間宮さんの水は透明なのに、高部さんの水は既に黒いのは心の中で思ってることがあるからか。

・佐久間さんが片手は手錠までして自殺したのは、このままいると高部さんを殺してしまうと自覚したからか。理解。確かに幻覚上でも高部さん登場してたな。

・自分の身近な人(夫と妻、売春婦とその客、職場の人などなど)に対して、抑圧されている感情が引っ張り出されるの、こわ。明日は我が身とかだったらやだな。

・高部さんが病院で聴いてしまった蓄音機の音声と足元の水で””伝道した””ってことか...。「邪教」の伝道師にも就職した訳ね。2足のわらじ、履くんじゃないよ。

・2回目のレストランの店員さんに、高部さんがcureしてもうたってことなのかな。

・ということは、妻も直接もしくはその近くの人を高部さんがcureってもうたんか。

青髭と姫の話が間宮さんと高部さんであり、ライターを高部さんが付けたことで立場が逆転したんか。ここで最初の妻のシーン、理解。

・妻、1人だと洗濯機回さないのに、夫が帰ってくる時間になると回してしまうあたり、統合失調症の原因、さては夫だな。

・高部さんが家に帰ってからの動き、毎度一緒だなと思ってたけど、それもまた一種のスイッチ的な訳か。

・同種の構造をした作品として、押井守監督『GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊』やクリストファー・ノーラン監督『ダークナイト』が当てはまるらしいので、観てみたくなってきた。

・小説版だと、映画で描かれていない部分の解説もあるらしいので、答え合わせがてらに読みたいところ。

 

いくつか考察ブログや感想を読みましたが、下記記事が私的には特に理解しやすかったです。おすすめ。

togetter.com

 

総括

初見、知識0で観ましたが、血がどひゃー(あるけど)で怖いというよりは、精神に訴えてくる映画でした。

観終えた後は「何か怖い。自分の身近で起きてもおかしくないような感じ」程度の怖さでしたが、解説等を読み、その怖さの本質と本編で理解できなかったシーンの答え合わせをして、よりその怖さが分かってきた感じがします。

何が怖いかって、自分にも伝道してるんじゃないかってところじゃないか。救済ある???

また、解説無いと理解できない部分が多すぎました。私の基礎能力の低さ故ですが。のびしろしかないわ。

のびしろ

のびしろ

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Cloud、観るの楽しみだけど怖くなってきました。どひゃー。

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